企業の人事労務担当者の中には、精神的な悩みから職場で相次ぐ休職者や離職者の増加に頭を悩ませている方も多いのではないでしょうか。
忙し過ぎる仕事、理解のない上司、精神的に弱い傾向にある若者など、様々な事情がリンクして、うつ病が起こります。
最近、うつ病による休職者が増えている背景には、昔と比べて、精神的な疾患であることを主張しやすくなった社会状況の変化も起因しているかもしれません。
官民あげて、企業のメンタルヘルスへの対応を整えるべきという声が高まっています。
企業のメンタルヘルス対策は必須の時代、といっても過言ではないでしょう。
具体的にどうすればいいのでしょうか。
以前、私の職場で、うつ病で休職中だった方が、久々に職場に顔を出しました。
同僚から和やかな歓迎を受け、その方も笑顔で、「またお世話になります」なんて話していたのですが、帰りがけに、上司が、「じゃぁ、また頑張って」と一言。
翌日、彼が出勤することはありませんでした。
その後、半年以上、顔を見せていません。
職場の同僚は「精神的に弱っている人に、頑張って、という言葉が禁句だってことは、今時、小学生だって知ってる!」
と怒っていましたが、どうでしょうか。
上司だって、悪気があって言ったわけじゃないと思います。
にこやかに話していましたから、本当に激励の意味で、彼を思っての発言のつもりだったのに、の結果です。
精神的にまいっている方とどう接するべきか、また、そうならないためには日ごろからどう対応していけばいいのか、
これは、専門家でないと、分からない部分も多いです。
企業としては、年間を通じて、管理職を対象とした、部下のメンタルヘルス対策についての、外部講師によるセミナーを開催し、履修を必須としたり、全職員対象にうつ病に陥らないための日頃からのメンタルヘルスマネージメントの講習会を開くなど、忙しい勤務時間でも受講できるよう配慮した取組をすべきではないかと思います。
また、以前、多忙過ぎて私が精神的に参ってしまった時、人事部を通じて、産業カウンセラーの先生とのカウンセリングを受けました。
これは、上司や同僚に知られることなく、人事部へのメールや専用フォームを通じて、定期的に会社に訪れる産業カウンセラーの先生への相談の場を設けてくれるというシステムでした。
業後の時間や、昼休みなどを利用できます。
人事部経由のため、私の勤務時間やパソコンへのログイン時間などの記録が産業カウンセラーへの情報として提供されるので、勤務実態に即したカウンセリングが受けられ、カウンセラーが必要と判断した場合には、本人の同意のもと、人事部を通じて、上司に対し、残業を減らすこと、有給休暇を取りやすくすることなど命令が下されます。
会社内でカウンセリングが受けられるので便利であり、実効力が高いというメリットがあります。
一方、中には、誰にも知られることなく相談をしたい、という人もいるでしょう。
人に話を聞いてもらう、また、ちょっとしたアドバイスを受けるだけでも、心が落ち着く方もいます。
そんな方のために、心理カウンセラーによるカウンセリングを電話や面接などで無料で利用できるシステム、外部の専門機関と提携し、福利厚生の一環として整備しておくといいです。
職場で働く人の性格や考え方、心理状況は様々。
専門家による定期的な講習会、産業カウンセラー、心理カウンセラーによる外部無料相談、あらゆる方面からバックアップできる体制を整えたいものです。
企業のメンタルヘルス対策にお悩みの担当者には、「企業のメンタルヘルス対策ガイド」
企業のメンタルヘルス対策の構築について、有用な情報が得られることでしょう。